【図解】オフサイドになるのはこの3つ!初心者向けにわかりやすく解説

ルール

サッカーのルールはシンプルです。なのでサッカーに詳しくない人でも楽しめるのがいいですよね。 しかしサッカー観戦をしていると、唯一初見ではわからないことがあります。

そう「オフサイド」。

シュートが入って喜んでいたのにゴールが取り消しになり、「なんで反則がなかったのにゴールじゃないんだろう」と思ったはずです。

この記事では、オフサイドについて初心者でもわかるよう説明していきます。

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オフサイドは待ち伏せ禁止

オフサイドとは簡単にいうと「相手ゴール前に待ち伏せ禁止」ルールです。

サッカー発祥の地イギリスでは、とにかく男らしく戦うことが良しとされていました。 なので「ゴール前に待ち伏せるのは卑怯だ!」ということで、禁止になりました。

この待ち伏せ禁止を具体的なルールにしたのがオフサイドです。

どこにいたらオフサイド?

オフサイドのルールは複雑です。なのでまずは簡単に説明し、 その後、詳しいルールを見ていくことにしましょう。

ざっくり言うと、相手DF(ディフェンダー)の裏で待ち伏せていて、そこでパスを受けるとオフサイドになります。 図にするとこうなります。

この白い範囲でパスを受けるとオフサイドになります。パスを受けた場所から相手の間接フリーキックで試合が再開されます(最近ルールが変わりました)。

でも疑問に思いませんか?サッカーを見ていると、よくDFの裏でパスを受けてゴールになっていることがありますよね。それは実はこういうことなんです。

最初から待ち伏せているのはオフサイドです。しかしパスを出されるまではDFの手前にいて、その後、裏に走ってパスをもらうのはオフサイドになりません。相手に邪魔されずにシュートを撃ちたいので、攻撃ではこのパスを狙うのが基本になります。

オフサイドポジションはこの3つ

ここからはより詳しく見ていきましょう。先ほどの図の白いエリアはオフサイドポジションとよばれ、次の3つのルールから成り立っています。

・後方から2人目の相手選手より相手ゴールラインに近い場所

・ボールより相手ゴールラインに近い場所

・相手ハーフ内

よくわかりませんね。なので図を使って、一つ一つ見ていきましょう。

後方から2人目の相手選手より奥にいる

「相手選手よりゴールラインに近い」とは、「相手選手より奥にいる」ということを具体的に説明しているだけです。なのでここでは「奥にいる」と言い換えます。

まずは1番目の「後方から2人目の相手選手より奥にいる」場合について。この図では「後方から2人目」とはだれでしょうか。


一番後方にはGK(ゴールキーパー)がいるので2人目はDFです。大抵の場合GKが一番後方なので、DFより奥にいた場合オフサイドになります。

しかしなぜ「後方から2人目」なんてややこしい表現なんでしょうか。それは必ずしもGKが1番後方とは限らないからです。

こんなケースを考えてみましょう。

青チームの攻撃!赤チームはGKしかいない!絶対絶命のピンチ!

GKが抜かれた!しかしDFが戻ってきている!

ゴール前の味方にパス!

オフサイド!

となるわけです。この場合「後方から2人目の選手」はGKだからです。

そんなに多くはありませんが、めずらしいケースではありません。特にコーナーキックのときは、GKが前に出てDFがゴールを守ることがあるので起こりやすいです。

ボールより奥にいる

2つ目は「ボールより奥にいる」場合です。実はボールより手前にいる場合はオフサイドになりません。ここではドリブルでサイドを駆け上がる場合を考えてみましょう。

右サイドをドリブル。そしてゴール前の味方にパス。

これはオフサイドではありません。

上で説明した「後方から2番目の選手より奥」でボールを受けていますが、オフサイドになりません。

「ボールより奥にいて」パスをされた場合だけオフサイドになります。

相手ハーフ内にいる

3つ目は「相手ハーフ内にいる」場合です。

これはあまり出てこないケースですが、自陣(ピッチの半分のうち手前側)ではオフサイドになりません。有名なのは2012年のチャンピオンズリーグ準決勝、チェルシー対バルセロナです。

後半ロスタイム。バルセロナはあと1点取らないと敗退してしまう絶体絶命のピンチ。DFも相手陣内に入って、最後の攻撃を仕掛けたそのときでした。

クリアボールが一人前線にいたフェルナンド・トーレス(元サガン鳥栖)のところにやってきたのです。

ルール上これはオフサイドではないので、当然プレー続行。そのままドリブルでGKまでかわしてゴールを決めました。

以上3つを満たしているとき、オフサイドになります。

パスをされてもオフサイドじゃない?

パスを受けたらオフサイドと説明してきましたが、厳密には「プレーに影響を与えたら」オフサイドとなります。

たとえパスを出されても、 「自分はパスを受ける気はありませんよ」「相手を邪魔する気もありませんよ」「自分はこのプレーに関係ありませんよ」って感じでいればオフサイドではないということです。

図の位置でパスがきても、知らんぷりしていればオフサイドになりません。

なので他の味方がそのパスを受けても問題ないのです。

昔はオフサイドのルールが厳しく、こういったパスは出された瞬間オフサイドになっていました。だからわざと相手をオフサイドにする「オフサイドトラップ」というものもあったのです。しかし今はオフサイドにならずピンチになるので、ほとんど見られなくなりました。

2018年ワールドカップで日本代表がオフサイドトラップを成功させたことが話題になりました。それは「今では珍しい作戦であること」「失敗すると大ピンチになること」「それを本番で成功させたこと」からあれだけ注目されたのです。

戻りオフサイド

では最後に問題を出します。

次の図のようにパスを出される瞬間はオフサイドポジションにいて、パスを受けたのはDFの手前だった場合、オフサイドになるでしょうか。

正解は「オフサイドになります」。

上でも説明したように、パスを出されたときにオフサイドポジションにいたらオフサイドです。これは「戻りオフサイド」と呼ばれています。そういうルールがあるわけではないのですが、よく起こるので名前がついています。

補足しておくと、オフサイドポジションにいた選手がパスだけではなくシュートに触ったときもオフサイドになります。パス、シュートに限らず、味方が触れたボールは全てパスとおなじ扱いです。

まとめ

一見難しそうなオフサイドのルールも、一つ一つは簡単だと感じたのではないでしょうか。今ならこの下のまとめも意味がわかると思います。

■オフサイドとは、ボールが味方によってプレーされたか触られた瞬間にオフサイドポジションにいて、プレーに影響を与えた場合に罰せられる反則である。

■オフサイドポジションとは

・後方から2人目の選手よりゴールラインに近い場所

・ボールよりゴールラインに近い場所

・相手ハーフ内

のことである

■スローイン、ゴールキック、コーナーキックはオフサイドにならない

ルールさえわかれば、あとは試合を見ていくうちに自然とわかるようになると思います。サッカーを楽しんでください。